靴をネットで買って、梱包を解いていざ靴箱を開けたらニオイがすごい。
これって結構あるあるなんです。石油臭いというかツンと来るような不快なニオイ。靴屋で買うよりも通販では頻繁に起こりえるこの現象。ニオイの原因や対策について解説します。
ニオイの原因は接着剤
靴のニオイとして、一般的に言われるのが「革のにおい」です。あのなんとも言えない落ち着く香りが好きな方も多いと思いますが、今回はこちらではないかと思います。
買ったばかりで「うわっ」と思わず顔をしかめてしまう靴のにおいの原因はおおよそ「接着剤」。他にもソール等の品質を整えるために配合されるものも原因となりえます。
接着剤などが原因ということですが、「接着剤を使用しない靴を履けば良いということか」と言われるとそれは非常に難しい問題。
最近はビジネスシューズやパンプスなど、低価格化がとにかく進んでいます。一足2,980円なんてザラにありますよね。価格が高いものは細かい部分の品質までこだわって作ることができますが、安価なものはどうしても妥協する部分があります。
コストカットをするなら、ぱっと見てわかるアッパー(靴の外側部分)よりももっと細かいパーツになります。そう、基本的に使用者が見ることのない接着剤などをコストカットしますね。
どういう靴に発生しやすい?
とにかく低価格の靴はニオイのリスクが高まります。
私の体感としては4,000円以下はかなり怪しい。
有名ブランドではあまり発生しないと思っているのですが、ノーブランド商品や聞いたことのないようなマイナーブランドは危険です。
種類はスニーカーからビジネスシューズ、サンダルまでどんな靴でも起こり得ます。接着剤を使っていない靴や合成ソールでない靴は昨今少ないので。
価格控えめの聞いたことのないビジネスシューズで、屈曲性やクッション性が高いことを謳ったものに特に多い気がします。
気になるなら、お店に問い合わせてみる
お店としても接着剤のニオイは不良として出しにくい”仕様”として判定したい部分ではあります。ニオイを原因に返品するのは断られたり、対策をしてから履いてくださいと丸め込まれがちなので、失敗したくない場合は事前に
「以前ネットで靴を買ったら、買ったばかりなのに臭くて困ったので、この靴はどうか教えてほしい」
と伝えましょう。
さすがにお店の人も嘘は言わないので、「大丈夫です」という返事か「接着剤特有のニオイは多少あります」と教えてくれるはずです。もし、ニオイがひどい場合は、この返事を元に問い合わせをすればスムーズでしょう。
ニオイの対策とは?
ニオイの対策部分ですが、瞬間的に何とかする方法を私は知りません。
最も効果的かつ穏やかな方法は、「風通しの良い日陰で数日間放置」です。
それだけ?と感じるかと思いますが、これが一番靴の品質にも影響を与えず、ほぼほぼ解決する方法です。
まず、風通しの良い場所という部分について。
靴箱に入れっぱなしにするとニオイがこもりっぱなしで外に出ていかず結局、ニオイの原因以外の部分にもニオイが移ってしまいます。風通しの良いニオイがこもらない場所がおすすめです。
次に、日陰。
見逃しがちですがかなり重要な要素です。
「靴って外で履くのに直射日光はだめなの?」と思いますが、だめです。
ソールやアッパーに使われることの多い合成素材は日光に弱く劣化が進みやすくなります。革は色落ちが発生しますし、実は直射日光に放置するのは、どんな靴であっても劣化を招く行為です。気温の高い中で直射日光で放置すると変形やひび割れも多く起こってしまいますよ。
履けなくなったり靴の寿命を縮める原因になるので、しっかりと日陰に置きましょう。
時間については、かなり曖昧です。ニオイにも度合いがありますし、深刻度によって解決に要する日数が変わります。ひとつ言えるのは一週間程度は少なくともかかると思うと良いでしょう。
重曹や消臭スプレーも試してみたこともありますが、ニオイのもととなる接着面やソールの内部にクリティカルに当たることがないので、効果的とは言えないでしょう。
個人的な見解としては
個人的な見解としては、安さに目がくらんでノーブランドの靴を買わないこと。有名ブランドの靴でもニオイが多少あることはありますが、正直そこまでひどいものに出会ったことはありません。「靴に顔を近づけたら臭いかな?」程度です。数日放置すればなんとなく解消しますし。
安くて良い商品もありますが、安かろう悪かろうという言葉を胸に今日もネットで生きていきましょうね。